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LOVE カヌチ
『LOVEカヌチ』へのようこそ!                    日記が主流ですが時々、創作SSだったりオリジナルを上げてます。 是非、読んでってくださいね☆
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最後です。

どうでしょうか?お疲れになってないでしょうか?

こちらの文からは少しR指定?と思われる内容が含まれております。
R13かR15になりますので引っ掛かる方は自粛の程、よろしくお願いします。



よろしいですか?




 本当に大丈夫ですか??


 では、反転でどうぞ♪





いつの間にか私は寝てしまっていた。
空には大きなルアが昇っていた。
今日はルアの日。
懐かしいあの日々。
カヤナと仲直りしたルアの日を思い出した。
「ルアエイサ」「キリサメ」
何度も2人で寝転びながらそう呼び合った。
タカマハラから連れ出された後はアクトさんやヒノカ君、サナトさんやタカミや嫌いだった
けど王様。
私を助けてくれたミツネさん、シシタさん、フタバさんは、元気だ。
そしていつも横にいたのはカスガさん。
思い出すとまた涙が止まらない。
「カ…ガさん、カスガさん」
苦しくて近くにあった服をぎゅっと掴む。
・・・服?
少し体を起こすと軍用の隊服が私にかけられていた。
風がすっとニオイを運ぶ。
あぁ、このニオイ。
「起きたか?」
静かで夜に溶けるように聞こえる声。
「はい」
完全に身を起こすと体の下には毛布が敷かれているのが分かった。
そのままで寝てしまった私を抱き上げて上に寝かせてくれたんだろうか。
あるいはそのままにして置くつもりだったのか。
「もたれてよい」
カスガさんは肩ヒザを立てて私の後ろに座りもたれやすいよう体を寄せてくれた。
「あ、あの」
「黙れ」
急に厳しい言葉に何も言えなくなる。
アゴの下に手をやり自分のほうに向かせると
「…!!」
いつになく激しい口付けに急に怖くなる。
だけど逃げられないよう片腕はしっかり肩を持たれ動けない。
両手で体を押そうとしてもビクともしない。
「や、やです、カスガさん!」
「……もう少し」
耳に口付け、首筋へ。
『ダメッ!!』
叫ぼうとした時、すっと体が離れた。


「全てセリという子に聞いた。
 事の発端は全て自分だったんだな」
「ち、ちが」
「どうして違うと言い切れる。アキは知らないうちに嫉妬に囚われていたんだ。
 全て自分のこの性格から」
「違うんです!私が勝手に勘違いをして!」
思い出すだけでまた頬を涙が流れる。
なんとかしてほしい、この涙。
「セリという子に連れられて一人キレイな女性が来た。
 名前をチナキというのだが知っているのであろう?」
「チナキさん。ヤカミのお店の」
「そうだ。先日介抱した子がその方の店の子でお礼にと訪ねてこられたんだ」
先日とはセリが見かけたあの日。
「!!そういえばぶつかりました、戸の所で」
そういえば名前を呼ばれたような気がした。
「謝りもせず泣きながらアキが出てったんで何をしたんだと怒られてしまったよ」
「あ・・・・ごめんなさい」
「謝る事はない。それから・・・」
カスガさんは申し訳なさそうに声を落とした。
「今日も一人困っていたので助けてやったんだ。
 ニオイで気付くとはアキはすごいんだな」
触れていいものかどうか迷っていた手が髪に触れ、優しく行き来する。

「怖かったんです、誰かに取られるのが、この居場所がなくなるのが」
静かな夜に優しい風。
自然と素直になれる月。
「遠くに行ってほしくない」
審判の刻、一番願っていた事。
「怖かったんです」
暗闇が迫りくるあの感覚。
「居場所がなくなるのが嫌」
ひざに抱えた隊服をぎゅっと握り締める。
最後の涙が溢れ出し側にいたカスガさんが優しく掬ってくれた。
「こんな時何と言えばいいのか分からんが自分にとっての居場所はアキしかない。
 取り乱す自分も、目の前にあるものを壊れるほど抱きたいと思う自分も全てを
 見せられる場所がアキなのだ。
 それと同じこと、とはいかないのだろうか?」
胸のつかえが取れていく。
すーっと霧がはれていくようなそんな思いがする。
確かにあんなに嫉妬したのも、怒ったのもカスガさんだからこそ。


「帰ろうか?」
カスガさんが立ち上がり手を貸してくれる。
毛布をたたみ、隊服を抱えると無言で持ってくれる。
何だか急に寂しくなって荷物を一つ奪うと腕を絡ませてみた。
見上げると顔が真っ赤になっているのが分かる。
「あ」
ふと思い出し立ち止まった。
「??」
何事かと訪ねた気な顔を見た。
「壊れるほど抱きたいって私のことですか?」
「!!!」
さっきよりも真っ赤な顔で立ちすくむカスガだった。
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